【書評】嫌われる勇気 帯に書いてある「大切な人に送りたい本」に納得の一冊
こんにちは、よっこです。
今日は岸見一朗、古賀史健 著の「嫌われる勇気」の感想を綴ります。
嫌われる勇気はいろんな著名人や経営者の方が推薦していて、話題になっているのは知っていましたが、手に取らなかった一冊です。ドラマにもなってるみたいですね。
今更ながら読もうと思ったのは、ホリエモンがラジオで嫌われる勇気の話をしていたからです。ホリエモ曰く、「車輪の再発明をしてしまった」とのこと。つまり、ホリエモンが自身の本で提唱しているようなことと、100年近く前に生まれたアドラー心理学の内容がかなり類似していたのです。
確かに至る所でホリエモンと同じこと言ってると感じました。笑
というわけで今回は嫌われる勇気を読んで自分に響いた箇所だけ紹介します。
すべての悩みは「対人関係の悩み」である
アドラーは、もしこの世界から対人関係がなくなってしまえば、それこそ宇宙のなかにただ一人で、他者がいなくなってしまえば、あらゆる悩みも消え去ってしまうと言うことを提唱しています。
会社や学校でいじめに遭っているなど直接的な人間関係の悩みはイメージしやすいですが、それ以外の悩みも、対人関係としての悩みとして考える事ができます。
例えば自分の容姿に自信がないとか、年収が低いとかの悩みとかはそもそも「他人」と比べることによって生まれますよね。いわゆる劣等感という感情です。
アドラーは劣等感自体を否定しているわけではありません。劣等感をバネに「もっと頑張ろう」という意欲に変えれば良いのです。アドラーが危険視しているのは劣等感を言い訳に使うことです。
例えば「学歴がないから、自分は年収が低いのだ」という風に。このような考えに至ってしまう人は、言い訳をすることによって、努力する余地を自分で無くしているという目的に沿ってこのような考えに至っているとか。
他者の課題を切り捨てる
アドラーは他者からの承認を求める、いわゆる承認欲求を否定しています。
承認欲求を容認すると、他者に承認されてこそ「自分には価値があるのだ」と実感する事ができる。他者から承認を通じて、劣等感を払拭する事ができる。自分に自信を持つ事ができるという考えに至ります。
しかしこの理屈でいくと、例えば職場でゴミ拾いをしていて、誰からも気付かれず感謝されない状況が続くと、その行為には価値がないということになりますよね。ここに承認欲求の危険性があるのだとか。
あと承認欲求を満たしたがる人は、完全に人に決められた価値観に従って生きているということになりますよね。
幸福とは貢献感である
人間にとって最大の不幸とは「自分を好きになれないこと」ではないでしょうか。この現実に対して、アドラーは極めてシンプルな回答を用意しています。すなわち、「私は共同体にとって有益である」という思いだけが、自らに価値があることを実感させてくれるのだとか。
そして重要なのは、この他者貢献は目に見える貢献でなくても構わないということです
。「私は誰かの役に立っている」という主観的な感覚を、すなわち「貢献感」を持てれば、人は幸福を感じる事ができると提唱しています。
まとめ
私自身もいろんなことに悩んできたのですが、結局悩みって自分で創り出しているんだなと感じました。自分の課題と他者の課題を分けて考えて、その中で自分は世界にどう貢献できるのだろうと考える。そしてそのために行動している時点で、人は幸せを感じる事ができるということに気づかされました。
あらゆる悩みを持っている方の肩の荷が、ふと軽くなるように感じれる一冊だと思います。