【書評】ランニングする前に読む本〜体を動かすのにも、知識は武器になる〜
こんにちは、よっこです。
いきなりですが、皆さんはスポーツをする際、その分野の知識の重要性について考えたことはありますか?
私の部活動歴はというと、中学時代はバレーボール部、高校時代はサッカー部に所属していました。
スポーツの上達論についてはいろんな意見があると思いますが、私の学生時代はとにかく反復練習をして、体を動かしながらコツを掴んでいくという練習方法を取っていました。
ただ私はあまり運動神経がいい方ではなかったので、スタメンになることもできず、
悶々とした学生生活を過ごしていました。
今となって思うのは、なぜそのスポーツの専門書などを読んでこなかったのかということです。
というのは、まず上達したかったらプロスポーツ選手の動きを研究するべきだし、どういった筋肉が必要とか、ライバルはどういう練習をしているのかリサーチしたりとか、俯瞰して自分の足りない所を埋めていくという作業が必要だと思います。
何が言いたいかというと、スポーツするにも、頭の良さが必要なんだなということに気づいた今日この頃です。笑
ということでランニングに始めたということもあり、今回は田中 宏暁さん著の「ランニングする前に読む本」を読んでみました。
本の構成
第0章 この本の効果的な使い方
第1章 走るための基礎知識<理論編>
第2章 走るための基礎知識<実践編>
第3章 ランニングとダイエット
第4章 ランニングの生理学
第6章 レースのコンディショニング
第7章 ランニングと健康
この本はビギナーから上級者まで、全てのランナーを対象にしているような内容になっています。各ランナーのレベルに応じて、読む章が変わってくるというような構成になっていました。
しかし私のレベルですと第4章になって急にミトコンドリアやらアデノシン三リン酸など化学用語が出てきてちんぷんかんぷんになってしまいました。笑
この本で得たこと
この本で提唱されているのがスロージョギングという走法です。膝や心臓への負担を減らせるだけでなく、消費カロリーはウォーキングの2倍。また著者もスロージョギングでフルマラソンの自己ベストを出せたのだとか。スロージョギングのコツは大きく二つあります。
フォアフット着地
・ランニングスピードはピッチ(1秒間の歩数)とスライド(1歩の距離)で決まる。
・かかと着地ではなくフォアフット着地(足指の付根で着地)が正しい着地法。スライドではなくピッチを稼ぐ意識。
・顎をあげる。顎を引かずに走ると脚が伸びやすくなる。脚が伸びると地面を押しやすくなる。
にこにこペース
・息を切らさず笑顔でおしゃべりができる上限のスピード。
・にこにこペースとは「乳酸がたまらない速度」。乳酸が蓄積しないので、ガソリンに相当するグリコーゲンを節約してランニングすることができる。
・マラソンの疲労の原因は、”ガス欠”、つまりグリコーゲンの消耗。脳はグリコーゲンをエネルギー源としているので、それが不足すると「疲れた」と感じる。
まとめ
ランニングの理論を理解することができたので、あとは実践して感じたことや記録の変化も発信していきます。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました♪
【ランニング】初心者ランナーの日記。3ヶ月継続して感じたこと。
こんにちは、よっこです。
2019年2月から毎週1回〜2回ランニングを行うようになりました。
まだまだ知識も浅いですし、大会等にも出たことがないのですが、自分なりに感じた身体の変化、ランニングの魅力、メリットを伝えていこうと思います。
ランニングをされた事ない方はぜひ参考に、また先輩方はアドバイス等のコメント頂ければ幸いです。
ランニングを始めようと思ったきっかけ
わたくし年齢は27歳なのですが、食生活の乱れなのか、基礎代謝の低下なのか、お腹周りに脂肪がついてきた感じがしたんですね。笑
ジムに通ったり、筋トレはもともと趣味でやっていたのですが、どうにもお腹周りだけは痩せる気配がなかったので始めました。
すごくありきたりな動機だと思います。
「太ってきたから走ってみよう」というのは誰しも思ったことはあるのではないでしょうか。
でもランニングや運動に対しての苦手意識があったりとか、3日坊主で長続きしなかったという方も多くいらっしゃると思います。
ダイエットしたいけど運動が苦手という方は、とにかく最初のハードルを下げて始めてみるのがおすすめです。
例えば、初めてのランはとにかく10分家の周りを走ってみるとかですね。
3日坊主で終わらせないためにした工夫
ランニングは特に用具が必要ないスポーツですが、ランニングシューズだけは買うことをおすすめします。特にデザインが格好良いものを選ぶのがコツです。
私自身、シューズを玄関に置いてみて、ついつい目がいってしまう、使いたくなってしまうというような靴選びを意識しました。
それが功を奏してか、走るモチベーションのうちの一つになっていると思います。
個人的に感じたランニングのメリット
① 痩せる
走っている最中に脂肪を燃焼しているというのも、もちろんあると思います。ただそれよりも個人的に効果があると感じている理由は、走る度に身体の微妙な変化に気付くようになったからです。
例えば「今週は飲み会やジャンクフード生活が続いたから身体が思いなぁ」とか、「前までは足が疲れる感覚があったけど無くなってきたぞ」みたいなことに気付いていくようになりました。
走る習慣がない人はこの身体の微妙な変化に気付かないために、よくない食生活を繰り返して太っていってるのではないかと思います。
②思考の整理ができる
最初はダイエット目的だったのですが、今は思考の整理目的で走ることも多くなりました。仕事でストレスが溜まっている時や、家族や友人と喧嘩してしまった時などは走るようにしています。
イライラしてたり、不安を感じている時にランニングすると、不思議とそういった感情がどんどん和らいでいくんですよね。むしろ走っている間にどんどんポジティブになっていって、「あの時はこう対処すればよかったな」とか「明日はこういう取り組みをしてみよう」というように、冷静かつ前向きな考え事に変わっていくようになります。
経営者やトップビジネスマンが走る習慣を持っているというのは、こういった効果があるからなのかなと思いました。
③自然を感じることができる、街の変化に気付くようになる
上の写真はランニング中に撮ったものです。 中々毎日の生活に忙殺されると、こういった「夕焼けが綺麗だな」とかおもう機会って少ないと思います。
また「こんな所に新しい店ができたのか」とか、「この道通った事なかったな」とか、街の細かい変化にも気付くようになったり、自分が住んでいる街にも改めて関心が湧くようになりました。
まとめ
上記にもあるように、ランニングにはダイエット以外にも様々な副産物があると感じました。今回には書ききれなかった魅力、気付きがたくさんあります。今後は私自身の記録の変化や、ランニングに関して習得した知識、体験もどんどん発信していこうと思います。
それでは、最後まで読んでくださりありがとうございました♪
【書評】お金の流れで読む日本と世界の未来〜次なる有望な投資先は北朝鮮らしい〜
令和一発目のブログ更新!!
こんにちは、よっこです。
今日はジム・ロジャース著の「お金の流れで読む日本と世界の未来」を読んだ感想を綴ります。
ジム・ロジャースはジョージ・ソロス、ウォーレン・バフェットに並んで世界3大投資家と称される大富豪です。実はなんとこの方、過去のリーマンショックやトランプ大統領当選を予言して言い当ててるのです。
そんな伝説の投資家が日本と東アジアの経済をどう見るのか、「5年後、アジアで一番幸せな国はどこか?」をテーマに、日中韓の将来を「お金の流れ」から鮮やかに読みとくというような内容になっています。
歴史は韻を踏む
ジム・ロジャースのものの考え方、相場の読み方は基本的に「歴史は韻を踏む」を基準にしているようです。
有望な投資先を探す時に、とにかく各国の歴史書を読み漁り、実際に現地に赴いたり、急成長している企業の経営者に会いにいくのだとか。
その中で、世界の出来事のほとんどは、以前にも起きている。まったく同じ出来事が起きるわけではないが、何かしら似た形の出来事が、何度も繰り返されていることに気づいたそうです。
日本の未来を世界史から照射する
私がもし10歳の日本人なら、ただちに日本を去るだろう
悲しいですね。笑
実はジム・ロジャースは大の日本びいきで知られているみたいですが、日本の今後の展望についてはどうしても悲観的に見ているみたいです。
その理由はシンプルで、人口が減り、借金が膨らみ、外国人を受け入れないといったことが問題みたいです。そうした国々が滅びていくのは「歴史の必然」だとか。
では、私たち日本人には衰退していくのを待つしかないのか。こうした課題を定義した上で、本著では日本再興への道も提唱してくれています。
日本の強み①クオリティへの探究心
日本の強み②類稀なる国民性
日本の強み③貯蓄率の高さ
上記のような日本のいいところも挙げてもらっているのですが、結論、今の国の政策を根本的に変えていかないとまずいと言ったような内容でした。笑
朝鮮半島はこれから「世界で最も刺激的な場所」になる
本書で一番、目から鱗だったのがこの朝鮮半島の展望の章なのですが、次なる有望な投資先は北朝鮮らしいです。
その理由は、近いうちに北朝鮮と韓国が統一される可能性が高いからだとか。2018年4月に開催された南北首脳会談は、今後の関係を象徴するかのような劇的な出来事でした。
北朝鮮の産業の中で、真っ先に開かれるのはツーリズムであると考えているみたいです。確かに80年間も閉鎖されていた国がどんなところか、みんな見ようと押しかけてくるのは想像がつくような気がします。
また、北朝鮮には豊富な資源、勤勉で教育水準の高い国民性、韓国の少子高齢化問題が緩和するなど、様々なポジティブ材料があるみたいです。
北朝鮮がひそかに進めている開国準備
北朝鮮は昨今、多くの人材をシンガポールや中国に送りこんでいるみたいです。起業や資本主義、所有権や株式市場について学び、開国の準備をしているのだそう。現在の北朝鮮にはまだ株式市場がないですが、いざ作った時のために、市場がどのように機能するのかいま学んでいる最中であるのだとか。
まとめ
今回は新たな投資先を探したいというより、世界情勢の展望を掴みたいという理由で読んでみました。中国がアメリカを抜いて経済の覇権を握り、韓国と北朝鮮が統合されて新たな経済大国になるという説はなかなか説得力があると思いました。
また本著の中では、とにかく今の若者は英語、中国語を話せるようになった方が良いというメッセージが何度も書かれていました。確かに労働力を補うには移民の受け入れは必要になっていくし、人口が減っていく日本だけをマーケットとして考えていては先細っていくだけですからね。
というわけで、最後まで読んでくださりありがとうございました♪
【書評】LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略 〜この本はかなりリアルな未来予想図だと思う〜
こんにちは、よっこです。
今日は「LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略」の感想について綴ります。
いろんな本を読んだり、インフルエンサーのtweetやYou Tubeを見てると、とにかく今の時代は変化しているんだなという事を感じます。
特にITが普及してから変化の加速度が年々増している感じがありますよね。
例えば携帯電話からスマートフォンに変わったとか、家電や車にAIが搭載されるとか、テクノロジーの進化は割と感じやすいと思いますが、この本でテーマとして挙げられているのは平均寿命の伸びについてです。
この本を読むまで、日本人の平均寿命が年々上がっているという認識はありましたが、それがどのように私たちのライフスタイルを変えていくかという事までは考えも及びませんでした。具体的に以下のような一文があります。
長寿化は、社会に一大革命をもたらすと言っても過言ではない。あらゆる事が影響を受ける。人々の働き方や教育のあり方も変わるし、結婚の時期や相手、子供をつくるタイミングも変わる。余暇時間の過ごし方も、社会における女性の地位も変わる。20世紀に、日本の社会と経済は大きな変貌を遂げた。長寿化は、21世紀に同様の大きな変化を日本にもたらすだろう。この先、多くの変化が日本人を待っている。
社会の変化の具体例を挙げると、年金受給年齢の引上げとか、定年退職の時期の先延ばしなどがあります。
社会制度だけではなく、個人の問題にまで落とし込むと、働き方やキャリア形成の概念も、ものすごく変わっていくのだろうなと感じました。
「一斉行進」が終わる
これまで多くの人たちが経験してきた人生は、教育➡️仕事➡️引退のような3つのステージから構成されていました。多くの人がこの順番通りに人生を歩み、同世代の人たちから隊列を乱さずに一斉行進することにより、確実性と予測可能性が生まれていました。また、これにより人々は機会と選択肢の多さに戸惑うことなく、企業や政府は人々の多様なニーズに直面せずに済んでいました。
しかしこれからはこのような3ステージの人生が通用しなくなり、マルチステージの人生を歩む必要性が出てきます。マルチステージの人生では、新しい人生の節目と転機が出現し、そのステージをどの順番で経験するかという選択肢が大きく広がります。ステージをへる順番は、3ステージの人生の論理ではもはや決まらなくなり、一人ひとりの嗜好と状況によって決まって行くようになるのです。
またマルチステージの人生においては、既存の3ステージに加えて、三つの新たなステージが出現すると述べられています。
新しいシナリオ
マルチステージの人生が普通になり、人生で様々な活動を経験する順序が多様化すれば、「年齢」と「ステージ」が必ずしもイコールでなくなります。以下で説明する三つの新たなステージは、あらゆる世代の人が実践できるという点も、今までの一斉行進の時代とは異なる点ですね。
エクスプローラー(探検者)
自分についての理解を深め、自分がどういう人間で、何を好み、何が得意なのかを見出していきます。例えば、旅をすることにより世界について新しい発見をし、あわせて自分についても新しい発見をします。このステージは、自分の内面を探すというより、外的な刺激を通じて発見を行う時期になります。試練を与えられたり、思考を揺さぶられたり、怒りを掻き立てられたり、ときには喜びを感じさせられたりする環境で、自分について学ぶ期間になります。
インデペンデント・プロデューサー(独立生産者)
旧来の起業家とは異なる性格の新しいタイプの起業家になったり、企業と新しいタイプのパートナー関係を結んだりして経済活動に携わる人を言います。旧来のキャリアの道筋から外れて自分のビジネスを始めた人たちがこのステージを生きます。この時期には専門知識を身につけ、学習し、しかも生産活動にも携わります。旧来の起業家と異なる点は、事業を成長させて売却することが目的ではなく、ギグエコノミー(インターネットを介して単発の仕事を受注する仕組み)のようなもっと一時的なビジネスも含めるところです。
ポートフォリオワーカー
異なる種類の活動を同時に行うのがポートフォリオ・ワーカーです。例えば所得の獲得を主たる目的とする活動、地域コミュニティとの関わりを主たる目的とする活動、趣味を極める為の活動など様々な活動のバランスを主体的に取りながら生きようと考えます。
100年ライフを生きる私たちには変身資産が必要
上記のように新しい生き方の概念が出現してきている中で、私たちに必要とされているのは、時代の変化に対応する能力=変身資産です。
変身資産とは、人生の途中で変化と新しいステージへの移行を成功させる意志と能力のことであると、本書では定義されてます。具体的には以下の三つの要素で構成されています。
自分についての知識
自分についての知識は、変化を遂げるための道筋を示すことに加えて、人が変化を経験しながらもアイデンティティと自分らしさを保てるようにする役割を持ちます。自分についてよく理解している人は、人生に意味と一貫性を持たせる道を選びやすくなります。
多様性に富んだネットワーク
視点が変わるきっかけになるのは、それまでよりも広く多様性に富んだ人的ネットワークに触れることです。アイデンティティは友人関係やその他の人間関係に深く根ざしているので、移行を遂げるときはどうしても交際範囲が変わらざるを得なくなります。変身は一人ぼっちでは実現できないし、大抵は、昔と同じ友達グループの中でも実現しないのです。
新しい経験に対して開かれた姿勢
自分についての知識と多様性に富んだ人的ネットワークは、変身の基盤を作り出します。しかし、変身資産にダイナミズムをもたらすのは、実際の行動です。過去に例のない大胆な解決策を受け入れる姿勢、古い常識ややり方に疑問を投げかけるのをいとわない姿勢、画一的な生き方に意を唱え、人生の様々な要素を統合できる新しい生き方を実験する姿勢を持っていなくてはならないのです。
まとめ
一斉行進型モデルが弱まる結果、人々が否応無く自分の人生を選びとっていくことになります。裏を返せば、親世代が経験してきたことをそのまま踏襲しても正解が約束されていないということになります。前例のない時代を不安に思いながら流されて生きるのか、ワクワクして生きるかで所得差や幸福感の差も広がっていくのかなと感じました。
【書評】嫌われる勇気 帯に書いてある「大切な人に送りたい本」に納得の一冊
こんにちは、よっこです。
今日は岸見一朗、古賀史健 著の「嫌われる勇気」の感想を綴ります。
嫌われる勇気はいろんな著名人や経営者の方が推薦していて、話題になっているのは知っていましたが、手に取らなかった一冊です。ドラマにもなってるみたいですね。
今更ながら読もうと思ったのは、ホリエモンがラジオで嫌われる勇気の話をしていたからです。ホリエモ曰く、「車輪の再発明をしてしまった」とのこと。つまり、ホリエモンが自身の本で提唱しているようなことと、100年近く前に生まれたアドラー心理学の内容がかなり類似していたのです。
確かに至る所でホリエモンと同じこと言ってると感じました。笑
というわけで今回は嫌われる勇気を読んで自分に響いた箇所だけ紹介します。
すべての悩みは「対人関係の悩み」である
アドラーは、もしこの世界から対人関係がなくなってしまえば、それこそ宇宙のなかにただ一人で、他者がいなくなってしまえば、あらゆる悩みも消え去ってしまうと言うことを提唱しています。
会社や学校でいじめに遭っているなど直接的な人間関係の悩みはイメージしやすいですが、それ以外の悩みも、対人関係としての悩みとして考える事ができます。
例えば自分の容姿に自信がないとか、年収が低いとかの悩みとかはそもそも「他人」と比べることによって生まれますよね。いわゆる劣等感という感情です。
アドラーは劣等感自体を否定しているわけではありません。劣等感をバネに「もっと頑張ろう」という意欲に変えれば良いのです。アドラーが危険視しているのは劣等感を言い訳に使うことです。
例えば「学歴がないから、自分は年収が低いのだ」という風に。このような考えに至ってしまう人は、言い訳をすることによって、努力する余地を自分で無くしているという目的に沿ってこのような考えに至っているとか。
他者の課題を切り捨てる
アドラーは他者からの承認を求める、いわゆる承認欲求を否定しています。
承認欲求を容認すると、他者に承認されてこそ「自分には価値があるのだ」と実感する事ができる。他者から承認を通じて、劣等感を払拭する事ができる。自分に自信を持つ事ができるという考えに至ります。
しかしこの理屈でいくと、例えば職場でゴミ拾いをしていて、誰からも気付かれず感謝されない状況が続くと、その行為には価値がないということになりますよね。ここに承認欲求の危険性があるのだとか。
あと承認欲求を満たしたがる人は、完全に人に決められた価値観に従って生きているということになりますよね。
幸福とは貢献感である
人間にとって最大の不幸とは「自分を好きになれないこと」ではないでしょうか。この現実に対して、アドラーは極めてシンプルな回答を用意しています。すなわち、「私は共同体にとって有益である」という思いだけが、自らに価値があることを実感させてくれるのだとか。
そして重要なのは、この他者貢献は目に見える貢献でなくても構わないということです
。「私は誰かの役に立っている」という主観的な感覚を、すなわち「貢献感」を持てれば、人は幸福を感じる事ができると提唱しています。
まとめ
私自身もいろんなことに悩んできたのですが、結局悩みって自分で創り出しているんだなと感じました。自分の課題と他者の課題を分けて考えて、その中で自分は世界にどう貢献できるのだろうと考える。そしてそのために行動している時点で、人は幸せを感じる事ができるということに気づかされました。
あらゆる悩みを持っている方の肩の荷が、ふと軽くなるように感じれる一冊だと思います。
【書評】「室町無頼」は現代にも通じるメッセージが沢山散りばめられた歴史小説。
こんにちはよっこです。
今日は垣根涼介さんの歴史小説、「室町無頼」を読んだ感想を綴ります。
舞台は寛正二年(1461年)の京都。応仁の乱が起こる少し前の室町時代です。
主人公は表紙の六尺棒を担いだ少年「才蔵」。彼が生まれる4年前、室町幕府の六代将軍である足利義則が殺されます。殺したのは播磨、備前、美作国三国の太守であった赤松満祐という男。しかしまた、赤松満祐もあっけなく幕府軍に討伐され、赤松氏は壊滅します。才蔵の父は解散した赤松家の牢人で、京都の郊外の山崎で村娘を孕ませ、生まれたのが才蔵です。
父と共に村厄介のような扱いを受けて育った才蔵は父の死後、土倉という当時の銭貸し業で生計を立てます。そんな中、ならず者の頭目でありながら、幕府から市中警護役を任される男「骨皮道賢」に見込まれ、身元を蓮田兵衛という男に預けられます。兵衛もまた、百姓の信頼を集め、秩序に縛られず生きる浮浪の徒です。
「骨皮道賢」と「蓮田兵衛」も実在した人物で、骨皮道賢は日本史上初の傭兵部隊を作り、幕閣に食い込んだ出自不明の男。蓮田兵衛は牢人社会の顔役で、一揆の首謀者として初めて史実に名を残した男です。
この二人から世を教えられ、壮絶な棒術修行の果て、才蔵は生きる力を身につけていくという物語です。
あらずじはこんな感じなのですが、タイトルにもある通り、本書の中には現代にも通じる生きるための大切なメッセージを随所に感じました。
例えば道賢が粥三杯で兵衛に才蔵の身元を売った場面。才蔵は「いくらなんでもわしの値が粥三杯とはひどかろう」と文句を言いいます。
それに対しての道賢のセリフ。
「よいか、誰もが最初は捨て値よ。買い手などおらぬ。ぬしもそうじゃ。生き様に芯がないからだ。」
「昨夜、言うたの。自分の頭で考えろ、己の道を立てよ、と。多少の腕や才覚があろうとも、自分が立つ道をろくに考えもせぬやつに、誰もまともな値札などつけてはくれぬ。挙句、土倉の用心棒などに成り果てる。命と体を張り続け、死ぬまで他人の顎でいいように使われる」
なぜかこの一文は自分に言われてるような気がしました(笑)。
また、才蔵が郷里の禅寺の和尚から説教される場面でのセリフ。
「よいか。多くの人の不幸の一つはの、今は分からぬことにまで、ろくに考えもせず、すぐに白黒を付けたがることにある。性急に敵か味方かを見分けたがる。所詮は下司の勘繰り、損得勘定よ。じゃがの、世の中にはすぐに答えの出ぬこともある。時に非であり、時に是でもあることがある。是非を超越したものもある。それは、状況によって賽の目のように変わる事もあるし、立場によっても変わる。死ぬまで答えが分からぬ事もある。」
「 が、悲しいことに人は存外その不安に耐えられぬ。揺れ動く自分の半端な立場に我慢ができぬ。自分でじっくりと考え、事象をゆっくりと煮詰めて判断をせぬ。その孤独で苦痛な作業に音を上げ、たちまちしびれを切らす。是が非かの、安易な答えを示してくれる者に、群れを成して一斉に縋ろうとする。また、そういう者どもに限って、自分の是と異なるものに非を鳴らす。挙句、無知と傲慢の石牢に入る。今の主がそうじゃ。大馬鹿じゃ」
これまた、現在の自分の状況に満足できていない人の心には刺さったのでは無いのでしょうか(笑)。私自身20代後半で、務めている会社にも慣れてきて、漠然と自分の人生はこのままでいいのかという不安がある中、この本に出会ったことに運命のようなものを感じました。
このような人生哲学のようなメッセージを抜きにしても、戦闘シーンの臨場感は圧巻です。未熟だった才蔵が様々人に出会い、様々なことを学び強くなっていく。歴史小説に苦手感がある人も読みやすい内容になっていると思います。
【書評】「バカとつき合うな」を読んで思ったこと
こんにちは。よっこです。
今日は堀江貴文さんと西野亮廣さんの「バカとつき合うな」を読んだ感想を綴ます。
本著では現代常識とされている働き方や、学校教育、ライフスタイルに囚われて幸福感を感じれていない人を「バカ」と称しています。ただ本のタイトルとは裏腹に、そういった「バカ」たちを突き放すのではなく、君も変われるという寛容性のあるメッセージを感じました。
一番心に残った章は
ひとつの仕事で一生やっていこうとするバカ
堀江さんは自分のことを凡人と前置きし、天才とは一生一業が許される人と定義しています。天才の例としてイチロー選手を挙げていますが、そんなイチロー選手ですら「自分は天才じゃない」と言うそうです。では凡人はどうすれば社会で生き残っていけるのか、堀江さんはこう説明します。
だれだってひとつのことに時間をかければ、100人に一人くらいの能力は得られる。100人に一人の能力をひとつづつ増やしていけば、あなたも特別なれる。
確かに一番になれる人以外が特別になれる方法はこれしかないと思います。
堀江さんの著書では「ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく」、「本音で生きる」、「自分のことだけ考える」は読んできましたが、「多動力」も読んでみたいと思いました。